Swan Styleの22 4月 2019

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#ビジネスライティング「伝わる文章とは?」

書店に行くと、

「伝わる文章」関連の本だけで

数十冊も並んでいます。

 

それだけ多くの人が

「伝えたい」

けれども

「伝わらない」

と悩んでいるということでしょう。

 

ではさっそく本題ですが

「伝わる文章」とは

どんな文章だと思いますか?

 

それを考える前に質問です。

 

あなたの目的は、

本当に「伝えること」ですか?

 

あなたが取引先にメールを送ったり、

企画書を提出するのは、

その内容を「伝える」ためですか?

 

もちろん

それだけではないですよね。

 

たとえば

アポイントの依頼メールだったら

「アポイントを受けてもらう」こと、

 

企画書だったら

「その企画を承認してもらう」ことが

目的ではないでしょうか。

 

ということは

「伝わる文章」とは

読んだ相手が何らかの行動を起こす

つまり

「人を動かす文章」である

と言えます。

 

逆に言うと

「伝わらない文章」とは、

読んだ後に何をしたらいいのかわからない、

提案された行動をしたいと思えない、

「動きたいと思えない文章」

とも言えます。

 

「人を動かす」と言えば、

全世界で1500万部以上の大ベストセラーで

デール・カーネギーが書いた著書の

タイトルでもあります。

 

カーネギーによると、

人を動かす3原則は

 

1. 盗人にも五分の理を認める

(相手を批判しない)

 

2.重要感を持たせる

(承認欲求を満たす)

 

3. 人の立場に身を置く

(強い欲求をおこさせる)

です。

 

相手を批判せず、

大切な人として接し

相手の立場になってやる気をおこさせる、

 

どれも、

「読み手」に矢印を向けなくては

できないことです。

 

とかく仕事をしていると、

「〇〇をして下さい」

「△△をお願いします」など、

要求される機会が多く、

慢性的に心理的な負担を感じている人が

ほとんどです。

 

そんな中で、

いきなり要求するのではなく、

読む側への配慮が感じられると、

「それなら聞いてみようかな」と

心の中に「受け入れる余裕」がうまれます。

 

具体的には

 

①相手への配慮を言葉で示す。

例)テンプレート、コピぺの文章だけでなく、

パーソナルな一言を添える。

「先日◯◯して頂いたお陰で

スタッフも喜んでおりました。」等。

 

②相手が行動するための障害

(時間、手間、コスト)をなるべく少なくする。

 

例)

・大量のメールの中からでも見つけやすいように

タイトルや送る時間を工夫する。

・最小限のやりとりで済むように、

要件、日時、場所等をわかりやすく記載する。

・担当者以外でも理解、説明できるような

わかりやすい資料、図表を添える。

(持ち帰って他社と比較、検討しやすい)

 

③行動するメリットとその根拠を明確に伝え、

決断しやすくする。

例)◯◯を導入することで、

求人集客率が△%アップした

という実績があります。

 

④ためになる、心を動かす

(面白い、ほっこり、しみじみなど)内容を

提供することで、

信頼を貯金する。

例)このコラムはここを目指しています。

 

その文章を伝えることで、

相手にどんな行動をしてほしいか?

 

この文章は相手がその行動を起こしたい内容になっているか?

 

書き終わった文章を読みながら、

ご自分に問いかけることで、

「伝わる文章」に近づいていくことでしょう。

 

#ビジネスライティング「書く心も磨く」

こんにちは。ブログ担当の石山です。

 

自慢ではないですが、子どもの頃から文章力には自信がありました。

 

読書感想文や、小論文なども

楽しんで書いていました。

 

しかし、この自信、就職してから見事に打ち砕かれました。

 

チラシなど広告全般を

制作する部署に配属された頃のことです。

 

 

自信満々でコピーを書き

指導係の先輩にチェックしてもらったところ、

赤字だらけで返ってきました。

 

指摘された内容は

 

伝えたいことがわからない、

読者にこの専門用語は伝わらない、

主語がない、

読点の打ち方がおかしい、などなど。

 

正直、凹みました。

 

私の頭の中では、情報収集もして

考え抜いて、この流れで完璧!と思ったのですが、

読み手の頭の中は同じではありません。

 

先輩の直した赤字を読んでみると、

確かにわかりやすく、

すっと頭の中に入ってきました。

 

今でもあの悔しさは忘れられません。

 

経験を積むことで、文章を書くコツは

少しずつ身に付いていきました。

 

しかし、先輩の教えで重要だったのは、

具体的なテクニックよりも

読み手を具体的にイメージすることでした。

例えば、

どのくらいの年代の人なのか、

伝えたい内容について読み手はどのくらい

基礎知識や興味関心があるのか、

 

ゆったりと時間をかけて読むのか、

忙しい中のスキマ時間で読むのか  など。

 

読み手の環境が異なれば、

伝わりやすい文章も異なります。

 

例えば、社内の資料で

専門用語を全員が理解している状況であれば、

それらを使って完結に、より深い内容を。

 

プレゼンテーションの資料ならば、

専門用語の解説も踏まえながら、

クライアントにとってのメリットが

短時間でわかる書き方を。

 

メールでは、箇条書きや改行を上手に使いながら

伝えたいことを短文で、はっきりと。

 

どんなに頑張っても

読み手の頭の回路を正確に予測することはできません。

 

それでも、できる限り予測するために、

常にアンテナを張って情報を収集し、

いろいろな立場の人と

コミュニケーションをとること、

そのための努力を怠らないことが

重要だと教わりました。

 

おかげで伝わる回数が増えてきたように思いますが、

今でもたまに失敗をします。

日々、精進せねば、と肝に銘じています。

 

また、読み手側として、たまに、

何を伝えたいのか、どのような依頼をしてきているのか

何度読んでも理解できない

メールや報告書に出会うことがあります。

その場合、自分の理解力不足を感じながらも

電話で確認することにしています。

 

これはやりとりしている2人にとっても

管理者、経営者の視点から見ても

時間と労力の無駄です。

 

めまぐるしく変わるビジネス環境の中、

早く、正確に伝える重要性は増してきています。

 

メールやプレゼン資料、

議事録や報告書、社外への広報資料…

ビジネスパーソンにとって

書く機会はたくさんあります。

 

この機会に現場で働く方だけでなく、

指導する立場にある方も

書く技術だけでなく

書く心までも磨いてみませんか。