♯リーダーシップとマネジメント はじめて部下を持ったらまずどうする?
2020年06月04日
初めて部下をもち、どうやって育てたらいいか悩んでいる、という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、初めてリーダーがやってしまいがちなNG行動を踏まえた上で、リーダーシップとは何か?リーダーがやるべきこと、ビジョンを示すことで部下が動いた好事例などをご紹介します。
1.初めてのリーダーがやってしまいがちな3つのNG行動
まずは反面教師として、初めて部下を持った人がやってしまいがちな3つのNGパターンをご紹介します。
①上から目線で接する
「上司=偉い、いばっていい」と勘違いし、きつい口調や態度で接したり、「そんなこともできないのか?」と見下したりする。
②自分の価値観を押しつける
自分のやり方や経験、価値観を押し付け、部下の個性や特性を見ようとしない。
③部下が自分で行動し、考えるチャンスを奪う
自分でやった方が早い、と仕事を振らなかったり、パワハラと言われるのを恐れて、部下のミスを見逃したりする。
いかがでしょう?嫌な上司の典型的パターンですよね。
しかし、自分が新人時代に上司に対して抱いていたこのような不満を、いつの間にか自分がしてしまっていたかも、と気づいた方もいるかもしれません。
もし、3つのうちどれかに自分が当てはまっている、と思った方も、信頼回復に多少の時間はかかりますが、これから変わっていけばいいのです。今気づけてよかった、と前向きに捉え、行動を変えていきましょう。
2.リーダーの重要な任務とは?
リーダーとしてどう振る舞ったらいいのか?を考える前に、「リーダーシップとは何か?」を理解しておきましょう。
通常リーダーシップは「指導力・統率力」と表現され、「個人やチームの目標達成に対して行動を促す力」と捉えられています。
リーダーシップを語る際によく出てくる「マネジメント」は、目標・目的達成のための手段を定め、管理することです。
つまりリーダーの重要な任務は、個人やチームの目標達成のための手段を定め、その行動を促しながら管理していくこと、なのです。
3.リーダーシップは「仕事・責任・信頼」
経営学者として有名なピーター・ドラッカーがリーダーシップを定義する際に使った「仕事・責任・信頼」から、リーダーが取るべき行動をまとめると以下の通りです。
①リーダーシップは生まれ持った資質ではなく「仕事」である
自分はこういう才能がないから、とか、あのメンバーはこういう性格だから、と才能や性格のせいにするのではなく、目標を達成するために自発的に動き、成果を上げる努力を「仕事として」行う。
②リーダーシップは地位や特権ではなく「責任」である
威張ったり強制するのではなく、スタッフの行動を支援し、いいことも悪いことも責任を持つよう心がける。
③リーダーシップは「信頼」である
強制力で従わせるのではなく、部下に信頼されるリーダーになるよう努力する。
前述した「部下を初めて持った時にやってしまいがちなNG行動」は、自分の地位ややり方など、「自分自身」にベクトルが向いている状態ですが、信頼されるリーダーは「チームやメンバー」にベクトルが向いています。
そして、全体の目標達成に向けて率先して行動しているため、皆が信頼し、このリーダーについていこう!という空気が醸成されるのです。
4.部下を思い通りに動かすことが目的になっていないか?
あるサイトで、リーダーのあるべき姿がわかりやすく表されている、面白い話が紹介されていました。
リーダー「お前が勇者だとして、魔王を倒すことが目的になってないか?」
部下「違うのですか?」
リーダー「違うだろ!目的は魔王を倒すことによって得られる世界平和だろ!」
部下はハッと気づき、すぐに仕事をやり直したそうです。
ビジョンが明確になったことで行動が促された好例ですね。
リーダーシップも「部下を思い通り動かすこと」が目的になってしまいがちですが、「チームの目標を達成した先のビジョン」を共に描きながら、部下がのびのびと力を発揮できるようサポートしていきましょう。
カテゴリ:スキルアップコラム