フロントコンシェルジュ白鳥(シラトリ)の独り言~挨拶②
2021年05月04日
みなさま、こんにちは。
レジデンスで働く
バーチャルフロントコンシェルジュ白鳥(シラトリ)です。
前回の続きです。
「挨拶には相手の名前を添えるといいよ」
と聞いたことがある方は
多いのではないでしょうかね。
「山田様、いらっしゃいませ」
↑ こんな風に、ですね。
<相手の名前を呼ぶということ>
こちらは様々な著書で
ポジティブな効果が謳われています。
例えば、世界中で読まれている
デール・カーネギー「人を動かす」
信頼関係を築く最も基本的で大事なことは
『相手の名前を呼ぶこと』といっています。
また、’人たらし’と呼ばれた
元総理大臣、田中角栄氏は
たくさんの人の名前を覚えていて
「●●くん!」と気さくに呼んでいた
というエピソードは、有名ですね。
そしてホスピタリティで名高い
ホテルアマンやレストランカシータは
お客さまが名乗るまえに
「いらっしゃいませ、●●さま。お待ちしておりました」
と声をかけるマジックで知られています。
わたくしも、そのマジックを経験しました。
カシータにいたっては
ビルに入る手前の青山通りを歩いている時に
「シラトリ様でいらっしゃいますね?」
とキャッチのように声をかけられ
感動を通り越して
狐につままれたような気分でした。
なぜ私が予約した白鳥(シラトリ)だと
わかったのでしょうね?
それは未だに謎です。
<レジデンスではどうなの?>
では、居住者対象のレジデンスではどうなのか?
すこし状況が異なります。
まず、名前を呼ばれることを好まないお客さまがいます。
プライベートを守りたい社会的地位が高い方や
著名人、芸能人の方などは
特にその傾向が強いです。
そして、名前と部屋番号は重大な個人情報。
人目がある場所でそれらを口にすることに
コンシェルジュ側が慎重になっていることも事実です。
そんなこともあり、以前なら
通学するお子さまに向かって
「行ってらっしゃい、●●ちゃん!」
と積極的にお声かけしていましたが
親御さまへの配慮もあり、最近では控えています。
お客さまの名前を呼ぶことは
私たちにとっても
名前とお顔を一緒に覚えられるメリットも
があったのですけれどね。
時代の流れともに
良しとされるサービスが変化するのは
いたし方ないのですが
個人的に一抹の寂しさを感じています。
<では、名前は呼ばないのか?>
いえ、そう言うわけではありません。
例えば先日、ペットをお連れの方には
こんなふうにお声をかけてみました。
『おはようございます。
ハナちゃん♡(わんこのお名前)
お散歩、気を付けていってらっしゃい!』
するとご夫婦は、ハナちゃんを腕に抱えて
カウンター前までお越しになり
「この子、人が大好きなんですよ。
撫でてあげてください~~」
と満面の笑顔でおっしゃってくださいました。
お住まいの方にとって
ペットは大切な家族の一員です。
名前を呼んだことを
嬉しく思ってくださったのだと思います。
この時は
わたしも幸せな気持ちになりました。
<まとめ>
挨拶は相手が気持ちよく受け取ってくださって
初めてコミュニケーションとして成立します。
「挨拶に名前を添えるのが良い/悪い」
ということよりも
目の前の方にとってどんな意味があるのか?
に思いをはせたいものですね。
それが心地よいものならば
周囲を見て、安全な環境を守り、創意工夫して
名前をお呼びすればいいと思います。
●●だから良い
●●だからダメ
で、判断できるほど
サービスは短絡的なものではないですからね。
だからこそ、面白いのです。
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